どうしてみんな軽いロッドを追い求めるんだ?

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自称日本一、エギングロッドをたくさん購入した一般人です。きちんと数えていませんが、最近またロッドをチョロチョロ買っているので、これまでに合計80本近くエギングロッドを購入していると思います。

 

現時点で、エギングロッド(ショアエギング)にて、もっとも軽量なロッドはラグゼの新作でしょう。60g台ということですから、ちょうど今、私が好んで使っている夢墨ボロン800ML(120g)は、おおよそ、その倍ぐらいの重さということです(笑)。なんだか横綱級の「どすこいエギングロッド」を私が使っているみたいに思われるかもしれませんが(笑)、持ち重りは無いし、いたって軽快なんですよ。感度も別に悪いとは思いません。

 

もうアレスロッドの120g前後なんて、「時代遅れの遺物」なんでしょうか??

 

いえいえ、そうではないです。そうではないと信じたい。2年ほど前に、スキッドロウのフェザージャーク77を購入したことがあります。70g台だったと思いますが、少し使ってみて、「これは驚くほど軽く感じる。軽すぎて逆に不安になる」と感じました(個人的な感想)。フェザージャークは全然悪いロッドでもなく素晴らしいロッドでした。何も問題点は無かったです。

 

軽量なロッドはシャクリが軽いし、使いやすいし疲れにくいのは確かなのですが、「そこまで軽くなくてもいい」と当時、思いました。重見さんは尊敬していますが、フェザージャークは好みではなかったです(笑)。

 

また当時、自身の気に入るロッド探しの途中でしたが、「1度、軽いロッドを使ってしまうと(長期間、使い込むと)、次のロッド探しではもっと軽いロッドか、同じくらいの重さのロッドをという探し方になりかねない。それでは本当に自身に合うロッドを探せるのか?その探し方は、自身にとって良くないのでは?」と思いました。

 

ロッド探しのポイントが、「軽いこと」だけになってしまうと選択肢が限られてきますし、「自重の数字」だけでロッドの良しあしを推測するような近視眼的な見方をしかねないです。おそらく、「そうなっている方」もすでに多く存在するだろうと思います。

 

「軽さイコール感度が良い。自重100g以上のロッドは感度があまり良くない。いまどき120g前後のロッドなど感度激ワルで話にならない」みたいな考えが少しでもあるなら、申し訳ないですが、私から言わせれば「危ない兆候」です。そんな考えでは、ロッドの良しあしの見極めなど、できるはずもありません。

 

軽いロッドを使うことで、イカからの反応をより多く察知できるようになるかもしれません。それは私も認めます。ただ、イカからの反応も色々ありまして、「エギにアタックしたのち、瞬間的にすぐにイカが離れる反応(通称イカパンチ)」は、それを瞬間的に合わせてかけるのはなかなか難しいです。この瞬間的なイカパンチに対して、必死に合わせて釣ろうと考えている人がいるのかもしれませんが、それは難しいです。サイトでなら何とかできるかもしれません。

 

イカも、エギをがっちり抱く気はなく、エギにちょっかいを出しているようなものですから、イカ自体がエギをしっかり抱く気自体が、最初から無いです。このアタリはラインやロッドに出ます。最近、私が使用している夢墨ボロン800MLでも普通にアタリは感じ取れます(ラインにテンションがかかっているなら)。私は、このイカパンチ(イカはすぐにエギから離れる)に対して合わせて釣ろうとは一切思っていません。

 

私の普段の感覚だと、「イカがエギにアタックして1秒以上、エギを掴んでいる(その場で抱いてあまり動かない、抱いて後方に泳ぐ)」という反応に対して、それを察知して合わせを入れて釣っています。先ほど説明した、イカがエギにアタックして瞬間的に離れるアタリでもラインやロッドにアタリが出ますから、1秒以上、エギを掴んでいるようなアタリはもっと明確にアタリが出ます(状況次第では分かりにくいこともあります)。それを察知するのはそこまで難しくないですし、合わせを入れるとイカはかかります(かかりすいので釣れやすい)。

 

大雑把に言えば、この2つのアタリしかありません。もっと細かく言えば色々とありますし、ラインの変化も色々ありますが、イカの視点で言えば、「エギにちょっかいを出す(エギをすぐに食べない)」「エギを獲物と認識して掴んで、すぐに食べる気満々で抱く」かの2つだけです。この2つのアタリは、私の使用する自重が120gの夢墨ボロン800MLで察知することが可能です。

 

おそらく軽量なロッドはそのアタリの出方がもっと鋭敏であったり分かりやすかったりするのだと思います。そのようなロッドを求めるか、求めないかだと思います。私は今現在のロッドで充分に満足なので求めないです。ただ、60g台のラグゼロッドは体感したいので買う予定はあります。言い方は悪いですが、私はロッドの粗探しが趣味なので(笑)、新作ラグゼの弱点、良くない点を見つけたいと思ってます。新作ラグゼの売りは60g台という自重ですし、そのことは皆さんに知れ渡っていますので、これ以上、私が言及する意義は無いです。

 

120gのエギングロッドでも、イカのアタリはちゃんと分かります。ただし、エギング経験があまり無い人に、私の夢墨ボロン800MLを手渡してエギングをしてもらっても、イカのアタリはロッドに出ていても、それを察知することはほとんど出来ないでしょう。その理由は、「イカのアタリはこういうもので、こういう感じ、こういう強さでロッドに出る」という事自体を知らないからです。そのくらい、イカのアタリは時として微細なものです。

 

イカのアタリが分かるようになるためにもっとも重要なことは、「軽量なロッドを買うこと」ではなく、「エギングの経験」ということです。エギングを何百回と経験した方なら、どんなロッドを使用してもイカのアタリに気付くでしょう。エギング経験が浅い方は、イカのアタリを、イカのアタリと認識できないことがあり得ます。